男子はワンジルが五輪史に残る快走! 五輪マラソンでケニアに初の金メダル!

女子はトメスクが大逃げで戴冠!

日本勢は男女とも歴史的惨敗!

 

2008年  北京・五輪(中国)

 

ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が短距離3種目を全て世界新記録で制する歴史的快挙を達成し、女子棒高跳びのイシンバエワ(ロシア)、女子3000mSCのサミトワ・ガルキナ(ロシア)の2人も世界新記録を樹立した。世界新記録は5種目、五輪新記録は11種目を数えるなど好記録に沸いた。

日本勢は、男子4×100mRでトラック種目では日本初の銅メダルを獲得。ハンマー投げの室伏広治が5位入賞、50km競歩の山ア勇喜が競歩で日本人初入賞となる7位入賞を果たしたが、全体的に成績は振るわず大きな課題を残した。なお、後日リレーは2位に、室伏は3位に繰り上がりメダルを獲得した。

 

女子マラソンは8月17日、気温23度で薄曇りという絶好のコンディションの中でスタート。しかし、最初の5kmが18分24秒という世界大会特有のスローな展開に。レースが動いたのは20km。中間点を前にトメスク(ルーマニア)が果敢に飛び出して逃げに逃げる。互いにけん制し合った後方集団はそれでも動かず、30kmで57秒にまで差を広げたトメスクは安全圏へ逃げ込んだ。トメスクの逃げに気づかなかったデレバ(ケニア)や周(中国)らが終盤になって激しく追い上げたが、リードを生かし切ったトメスクが38歳にして五輪女王に輝いた。最後の50mまで競り合ったデレバが銀、地元の大声援を受けた周がマラソンで中国初のメダルとなる銅メダルを獲得した。

日本勢は大会直前に前回女王の野口が故障で欠場を表明。前年の大阪・世陸で5位入賞の土佐も故障が再発し25kmで途中棄権。中村は25kmで先頭集団から遅れてしまったが、後半徐々に順位を上げて13位でゴールした。

 

大会最終日の8月24日。明け方の激しい雨が上がり、気温24度とやや高めながらすがすがしい空気の中、男子マラソンがスタートした。スタートしてすぐにワンジル(ケニア)が先頭に立つと、5km14分台のスプリットタイムを刻んでいく。集団は早々と縦長の展開になり、日本勢は全く付いていけない。五輪史に残るハイペースでレースが進む中、25kmで早くも先頭は3人に絞られる。常に先頭集団でレースを支配していたワンジルが35km過ぎにロングスパートを仕掛けると、レース巧者のガリブ(モロッコ)もあっさり振り切られてしまう。後半独走したワンジルがスタンドの声援にこたえながらゴールした優勝タイムは堂々の五輪新記録。3回目のマラソンで初の夏マラソン、さらに五輪という大舞台での豪快な勝ちっぷりは、マラソン界に衝撃を与えた。意外にも、長距離王国ケニアにとってマラソンでは初の金メダルだった。35kmまで先頭集団で粘ったガリブが銀メダル。20kmで先頭集団から遅れたケベデ(ケニア)が徐々に順位を上げて行き、競技場手前で3位に浮上し銅メダルを手にした。

日本勢は大崎がレース前日に故障欠場を発表。尾方は第2集団から追い上げる作戦をとるが、後半になっても思ったように順位を上げられず13位。佐藤は調子が上がらず、序盤からゴールだけを目指すような状態で、最後は歩くように76位でゴールにたどりついた。

 

Resalt

 

1位 C.トメスク(ルーマニア)  2.26.44

2位 C.デレバ(ケニア)     2.27.06

3位 周 春秀(中国)       2.27.07

4位 朱 暁琳(中国)       2.27.16

5位 M.コム(ケニア)      2.27.23

6位 M.ヤマウチ(イギリス)   2.27.29

7位 I.ティモフェイェワ(ロシア)2.27.31

8位 L.シモン(ルーマニア)   2.27.51

13位 中村友梨香(天満屋)    2.30.19

    土佐礼子(三井住友海上)  途中棄権

欠場  野口みずき(シスメックス)

 

1位 S.ワンジル(ケニア)   2.06.32 五輪最高記録

2位 J.ガリブ(モロッコ)   2.07.16

3位 T.ケベデ(ケニア)    2.10.00

4位 D.メルガ(エチオピア)  2.10.21

5位 M.レル(ケニア)     2.10.24

6位 V.ロスリン(スイス)   2.10.35

7位 G.アスファウ(エチオピア)2.10.52

8位 Y.アスメロン(エリトリア)2.11.11

13位 尾方 剛(中国電力)   2.13.26

76位 佐藤敦之(中国電力)   2.41.08

欠場  大崎悟史(NTT中国)