女子は浅利が日本人初の金メダル! 安部も銅メダルの快挙!

男子は打越が粘りの5位入賞!

 

1993年 第4回 シュツットガルト・世陸(ドイツ)

 

今大会から隔年開催となった第4回シュツットガルト・世陸。東京・世陸、バルセロナ・五輪と3年連続のビッグイベントとなったが、世界新記録が男女4種目で誕生し盛況だった。陸上王国と言われたソ連の崩壊で、アメリカが金メダルを量産。女子中長距離では中国旋風が吹き荒れ、アメリカに次ぐ第2位の金メダル数を獲得した。

日本勢は、女子マラソンで浅利純子が金、安部友恵が銅とダブルメダルを獲得する快挙。男子マラソンの打越忠夫も5位入賞を果たした一方、男女10000m以外は決勝にも進めず全体的に不振であった。

 

今大会は男子マラソンが初日の8月14日17時40分にスタート。気温26度と予想以上の高温になったレースは、70人中27人が途中棄権するサバイバルレースとなった。15分台後半のスプリットを刻んだ集団は、それほどペースが変わらないまま人数だけが絞られていく。早乙女と本田は13km付近で集団から遅れ始めるが、打越は集団の中で快調に走っている。17kmで早乙女が先頭集団に追いつくが、20km付近で苦しくなる。中間点を過ぎてスワトブーイ(ナミビア)が徐々にペースを上げると集団が一気にばらけ、先頭集団は打越ら8人に絞られる。25kmでスワトブーイが集団から抜け出すと、打越は後方集団に置いて行かれた。スワトブーイは35kmで2位に1分29秒の大差をつける独走態勢を築いた。しかし、25kmでは後方集団にいたプラティエス(アメリカ)が驚異の追い上げを見せると、41kmでついに先頭を捉え、奇跡の大逆転で金メダルを獲得した。中盤から独走したスワトブーイが銀メダル。プラティエス同様に25km以降追い上げてきたファンフランデレン(オランダ)が38kmで3位に上がり銅メダルを獲得した。

日本勢は、打越が常に上位集団でレースの流れに乗り、粘りの走りで5位入賞を果たした。早乙女と本田は13km付近で集団から遅れると、一時先頭集団に追いついた早乙女が後半も粘って15位でゴール。本田は後半に順位を落としてしまい41位でゴールした。

 

8月15日、女子マラソンは午前10時スタート。日差しが徐々に強くなるが、ゴール時も25度と男子ほど暑さはなかった。18分〜17分前半とスプリットが安定せず、15kmでは早くも先頭集団は日本勢3人を含む9人に絞られた。序盤からジョーンズ(イギリス)を先頭に進んでいた先頭集団が、30kmの給水で安部が揺さぶると集団は5人になり、いよいよ勝負が始まる。その後、松野、ジョーンズ、ドーレ(ドイツ)と順番に集団から遅れて行くと、33kmでマシャド(ポルトガル)が飛び出し、浅利、安部と縦に並ぶ展開になる。徐々に差を詰めてきた浅利が36kmでマシャドをかわして先頭に立つと、そのまま独走。浅利は日本女子として初の金メダルを手にした。銀メダルを獲得したマシャドをラストで激しく追い込んだ安部も、マラソン2回目で銅メダルを獲得する快挙を達成した。松野は30kmで力尽き11位でゴールした。

 

Result

 

男子 8月14日

1位 M.プラティエス(アメリカ)    2.13.57

2位 L.スワトブーイ(ナミビア)    2.14.11

3位 B.ファンフランデレン(オランダ) 2.15.12

4位 金 在龍(韓国)          2.17.14

5位 打越忠夫(雪印)          2.17.54

6位 K.ドブラー(ドイツ)       2.18.28

7位 B.メランデ(ケニア)       2.18.52

8位 A.ジェロンキン(ロシア)     2.18.52

15位 早乙女等(NEC)        2.22.17

41位 本田竹春(日本電気HE)     2.37.48

 

女子 8月15日

1位 浅利純子(ダイハツ)        2.30.03

2位 M.マシャド(ポルトガル)     2.30.54

3位 安部友恵(旭化成)         2.31.01

4位 B.ブラングロワ(ロシア)     2.33.03

5位 M.ビクタギロワ(ベラルーシ)   2.34.36

6位 K.ドーレ(ドイツ)        2.35.20

7位 F.ファンデルメルヴィ(南アメリカ)2.35.56

8位 K.ジョーンズ(アメリカ)     2.36.33

11位 松野明美(ニコニコドー)     2.38.04