第1回陸上世界選手権開催!

男子はキャステラ(オーストラリア)が大混戦を制して金メダル!

史上初の女子マラソン世界大会はワイツ(ノルウェー)が圧勝!

 

1983年 第1回 ヘルシンキ・世陸(フィンランド)

 

記念すべき第1回世陸が北欧・フィンランドの首都・ヘルシンキで開催された。五輪同様、4年に1回の開催とされた。また、女子マラソンが正式種目になり、初の世界大会が実施された。

大会の主役は若きスター、カール・ルイス(アメリカ)。100mと走幅跳びの2種目を制し、男子400mリレーでは世界新記録に貢献して3冠を達成した。女子短距離界では東ドイツのマリタ・コッホが200mと400mリレー、1600mリレーの3冠を達成し、100mでも銀メダルに輝く活躍で、メダル4個という1大会最多メダル獲得を達成した。

日本勢は、男女合わせて22名が参加したが、最高順位は棒高跳びの高橋卓巳の19位で、入賞には遠く届かなかった。

 

8月7日、女子マラソンが正式種目になり、史上初の世界大会がスタート。8月とは言え早くも秋の気配を感じる絶好の気象条件の中でスタートした。初の世界大会とあって最初の5kmは18分台の超スローペース。日本の金子が7km過ぎまで先頭を走る積極性を見せる。10kmを過ぎてガロー(カナダ)がペースアップするも14kmでは集団に飲み込まれた。17kmで今度はジョイス(アメリカ)が集団から抜け出すも、第2集団が25kmで追いつくとしばらく並走。30km手前でワイツ(ノルウェー)が一気にペースアップすると後半は独走。後半だけで2位に3分もの差をつける圧倒的な走りを披露し、世陸初代マラソン女王に輝いた。

一方、メダル争いは最後にドラマが待っていた。40kmを4位で通過したディッカーソン(アメリカ)が、41kmでモタ(ポルトガル)を抜き、最後の直線でスメフノワ(ソ連)に競り勝って銀メダルを獲得した。

日本勢は、マイペースで確実に走り終盤に順位を上げた田島が31位、7km過ぎまで先頭を走る積極性を見せた金子が49位でゴールした。

 

男子マラソンは、8月14日にスタート。スタート時の気温が15度と低温のうえ、強い風が吹く悪コンディションとなった。前半が向かい風だったこともありスローペースになり、日本の西村と喜多を含む20人ほどの大先頭集団が中間点を通過した。先頭が次々と入れ替わりながら揺さぶりを繰り返すが、先頭集団の人数はなかなか減っていかない。30kmを10人ほどの集団が通過すると、揺さぶりにも冷静に対応していたキャステラ(オーストラリア)が34kmでスパート。バルチャ(エチオピア)だけが必死に食らいつき、マッチレースを展開。その後、39km手前でバルチャを振り切ったキャステラが金メダルを獲得した。銀メダルは後続の追い上げから逃げきったバルチャ。銅メダルは3人のトラック勝負を制したチェルピンスキー(東ドイツ)が獲得した。

日本勢は、西村と喜多は中間点付近まで先頭集団で粘るも、中盤以降はペースダウンし、西村は35位、喜多は42位でゴール。川口は15km手前で先頭集団から遅れると、23kmで途中棄権となった。

 

Result

 

女子 8月7日

1位 G・ワイツ(ノルウェー)   2.28.09

2位 M・ディッカーソン(アメリカ)2.31.09

3位 R・スメフノワ(ソビエト)  2.31.13

4位 R・モタ(ポルトガル)    2.31.50

5位 J・ガロー(カナダ)     2.32.35

6位 L・フォッジ(イタリア)   2.33.31

31位 田島三枝子(旭化成)    2.47.10

49位 金子るみ子(住金鹿島)   2.58.53

 

男子  8月14日

1位 R・ド・キャステラ(オーストラリア)2.10.03

2位 K・バルチャ(エチオピア)     2.10.27

3位 W・チェルピンスキー(東ドイツ)  2.10.37

4位 K・ストール(スウェーデン)    2.10.38

5位 A・マソング(タンザニア)     2.10.42

6位 A・パーメンター(ベルギー)    2.10.57

35位 西村義弘(新日鉄大分)      2.18.56

42位 喜多秀喜(神戸製鋼)       2.21.37

 川口孝志郎(中京高教員)     途中棄権